日本では、毎年外国人労働者を雇用する企業が増えています。

厚生労働省が発表している、「外国人雇用状況に関してのまとめ」によると、2019年には約165万人の外国人が日本で働いており、約10年で2倍の数になっているのが印象的です。

そのため今後も様々な企業で、自社に合う外国人労働者を雇用しようとする採用活動が、活発化することが予測できます。

もっとも外国人を雇用するにあたっては、いくつか注意しておきたい点があるのはご存知でしょうか。今回の記事では、外国人を雇用する際の注意点について、詳しく紹介するのでぜひ参考にしてください。

外国人を雇用する際の注意点 1.在留資格があるか

外国人を雇用する際に、まず注意しなければいけない点が「在留資格があるかどうか」ということです。

在留資格がなければ、日本に滞在することができず働くこともできません。

また在留資格がない人を雇用してしまうと、さまざまなトラブルに巻き込まれる可能性があるので、実際に外国人を雇用する際には注意が必要です。

そこで在留資格があるかどうかを確認する方法を紹介します。

在留資格を確認するための方法

在留資格を確認するには、主に3つの方法があります。

  1. 雇用する外国人の方が所有している在留カード
  2. パスポート
  3. 就労資格証明書

上記の3つを確認するだけで、簡単に在留資格があるかどうか確かめることができます。

在留資格があるかどうか、そして日本での就労が認められているかどうかをあらかじめ確認しておきましょう。

例外について

上記の方法で、雇用する外国人の方の在留資格を確認した際に「就労が認められていない在留資格」の場合があります。

就労が認められていない在留資格であっても、資格外許可というのを得ていれば、例外的に就労を認められる場合があるのです。

具体的な例では、留学などの在留資格で日本に滞在している留学生の方が、アルバイトなどで働くケースになります。

外国人を雇用する際の注意点 2.雇用する際の手続きについて

外国人を雇用する際には、日本人とは異なる雇用手続きが必要になります。

手続きの流れ

外国人を雇用する際の手続きの流れについては、以下のようになります。

  1. 就労ビザを取得することができるかを調査
  2. 労働者と面談を行い内定
  3. 雇用契約書を作成する
  4. 就労ビザの申請
  5. 就労ビザ取得の為の審査
  6. 外国人労働者雇用開始

外国人を雇用したことのない場合、複雑で煩雑な手続きを要求されるのではないかと思われがちですが、実際は上記の流れだけで雇用を開始することができます。

1つ注意が必要な点としては、外国人労働者を雇用したらハローワークに届出をしなければいけないということです。

外国人労働者を雇用して、ハローワークに届出をすることは、法律で定められているので必ず忘れないように届出をしましょう。

雇用保険に関して

外国人を雇用するにあたって、その外国人労働者の方が雇用保険の対象になる場合には、「雇用保険被保険者資格取得届」を提出しなければなりません。

一方で、雇用保険の対象とならない外国人労働者を雇用する場合には、ハローワークに対して「外国人雇用状況届出書」を提出する必要があります。

外国人を雇用する際の注意点 3.その他注意すべきポイント

ここまで紹介した注意点は、 外国人を雇用するにあたっての法律上必要とされる手続きや要件などについてでした。

もっとも他にも注意すべきポイントがあるので、以下で詳しく紹介していきます。

契約に関して相互理解を事前にしておく

国や文化によっては日本と比較して契約社会のところも多く、雇用する外国人労働者の方も契約を遵守することがほとんどです。

そのため実際に働き出す前の雇用契約書を作成する段階で、契約に関して相互理解をしておくことが重要になります。

特に雇用する外国人労働者の方が、語学などが堪能ではなく日本語が十分に読めない場合、絶対に知っておかなければならない業務に関する事項や条件などを理解しないまま、働き出してしまうという可能性もあるでしょう。

契約に関する相互理解を、不十分なままにしてしまうと無用なトラブルを生みかねません。

そのため契約書の作成の際には、相手の方の母語で契約書や労働条件に関する通知書を準備するなど、説明が不十分に終わらないように注意しておきましょう。

外国とは異なる日本特有の文化や制度を理解してもらう

日本の企業では、当たり前のこととして受け入れられていることであっても、 外国人労働者の方にとっては慣れないものである可能性があります。

特に日本特有の文化や制度に関して、不十分な理解なまま入社してしまうと社員間でトラブルが生じてしまう可能性も否めません。

そのため日本では当たり前であるような文化や制度を、事前に外国人労働者の方に細かく説明しておきましょう。

社会保険に関して

社会保険に関しては、雇用することになる外国人労働者の方が、正社員でない場合「常用雇用」であるかどうかがポイントになります。

常用雇用で働いてもらうことを想定している場合、外国人だけではなく日本人の方も社会保険に加入してもらわなければなりません。

もっとも外国人労働者の方の場合、社会保険料を天引きされてまで、日本の社会保険に加入したくないと考えることも十分あります。

しかし常用雇用の場合には、必ず加入してもらわなければいけないので、契約や文化制度を説明することと同様に、事前にしっかりと説明しておきましょう。

外国人を雇用する際の注意点 4.不法な雇用は絶対に避ける

外国人を雇用する際は、不法な雇用は絶対に避ける必要もあります。

まれに日本に滞在する資格があっても、就労資格がないにも関わらず、制度を理解していないために働こうとする外国人の方も存在するのが事実です。

不法就労であるにもかかわらず、それを黙認して雇用していた場合には、雇用していた企業側も刑事罰が科される可能性があるので、注意が必要です。

まとめ 外国人を雇用する際の注意点

外国人を雇用する際には、日本人の方を雇い入れる場合とは異なった注意が必要になります。

  • 在留資格があるかどうか
  • 手続きをスムーズに進めることができるかどうか
  • 契約や保険に関して、当事者間でしっかりと相互理解ができているかどうか

こういった点をしっかりと抑えることができるかどうかで、外国人の方を雇用する際にスムーズに進めることができるかが決まります。

もっとも手続き自体はそこまで複雑で煩雑なことはないのが事実です。

契約内容の確認や日本の文化や制度を理解してもらうということは、日本人を雇用する際にも必要なことなので、外国人だからと特別なことが必要になるわけではありません

企業の選択肢や人材不足を解決する可能性のある外国人労働者の雇用を、今回の記事を通じて検討してみてはいかがでしょうか。