日本企業は、労働人口の減少や若手社員の不足など多くの問題に直面しています。少子化が進展する中で、各業界で新たな若手戦力の獲得が非常に困難となっているのが現状です。

また、近年日本企業において急速にグローバル化が進展しています。世界展開に伴い、言語や商環境の差など様々な課題が顕在化しています。

そのような課題に対応するため、優秀な外国人人材の雇用に乗り出す企業が増加しています。一方で、外国人人材の採用には、言語の壁やビザの取得、採用方法の違いなど、多くの留意すべきポイントがあります。

今回は外国人人材を積極的に採用している企業の事例や、実際の採用方法を解説します。
 

日本の外国人人材の採用の歴史

日本では1993年に技能実習生の採用を開始し、新たな外国人人材の獲得を始めました。

当初は国際貢献が主な目的とされており、日本が誇る高い技術や知識などを習得し、母国や発展途上国で再現することに重点を置いていました。

そのため当初は、製造業や建設業といったモノづくりに関する業種が多く、職人としての第一歩をサポートする体制がメインでした。

しかし、その後急速なIT技術や各業界の成長に伴い、2012年には高度な知識や技術を持った外国人の受け入れを目的とした、高度人材ポイント制の運用が開始されました。

そのため2012年以降は日本経済の発展を主な目的とした、外国人人材の採用へ方向性が変わってきました。

さらに2010年代後半からは、各企業グローバル化が進みより多くの企業が優秀な外国人人材を積極的に採用し、海外展開を広げるなどの動きが目立っています。

外国人人材採用における直近の動き

現在では以前に比べ多くの外国人人材が日本で働いています。

高度人材ポイント制の運用が開始される以前は、全体で約70万人弱の外国人人材が日本で雇用されていました。

しかし2012年を境に外国人人材の数は急増し、2016年にはついに100万人を突破2019年には165万人の外国人人材が日本で働いています。 さらに受け入れ先の業種にも変化が起きています。

1993年に技能実習生として外国人人材を採用していたころは、製造業や建設業などのモノづくり業界が主な就職先でした。

しかし高度人材ポイント制が導入されてからは、IT業界教育学習業界宿泊業などといった、より専門的なスキルが必要とされる業種で働く外国人人材が増えています。

外国人人材採用に積極的な企業

グローバル化が進む近年では、日本の大手・有名企業も外国人人材を採用しています。

優秀な外国人を採用することで、新しい風が吹いたり、以前よりも業績が上がったりと多くの企業が採用活動を通し成長を続けています。

そこで次は、実際に外国人人材を積極的に採用している日本の企業をいくつか紹介します。

株式会社メルカリ

大人気フリマアプリを運営しているメルカリは、外国人人材を積極的に採用しています。 2018年に採用した新卒のエンジニアの9割は外国人で、2年前から積極的に外国人人材を採用を進めています。

社内の体制も非常に整っており、GOTと呼ばれる外国人社員をサポートするチームが結成されるなど、フォロー体制もしっかりと整っています。

またメルカリの山田会長も、「技術力」を採用の最優先項目としており、日本語が話せなくとも英語が話せれば積極的に採用をすると口にしているほどです。

さらにはその影響で現在メルカリは、アメリカにも3つの拠点を構え急速なスピードで海外展開も広げています。

楽天株式会社

大手IT企業として様々なサービスを展開している楽天も、ここ数年で外国人人材の採用を積極的に行っています。

2012年に会社内の公用語を英語にし、採用基準をTOEIC800点に設定するなど徹底したグローバル化を進めています。

その影響もあり、2014年に採用されたエンジニアの約8割は外国人人材が占めています。

英語のみで構成された採用ページも公開されており、世界中の優秀な人材が気軽に楽天の採用試験を受けられる環境が整えられています。

さらに近年ではアメリカのプロスポーツ球団のスポンサーを務めるなど、多岐にわたり海外展開を勧めているのも楽天の特徴の一つです。  

パナソニック株式会社

日本でも爆発的な人気を誇る、家電製品メーカーのパナソニックも外国人人材の採用に積極的に取り組んでいます。

海外事業に力を入れていて世界的にも知名度の高い同社では、2011年に採用した新卒の約8割が外国人で、その数は1100人にのぼります。

2016年には、外国人人材の採用のためグローバル人事部を立ち上げ、各現地法人用の採用ページも立ち上げるなど、世界各国から優秀な人材を採用しています。

外国人人材の採用方法

多くの企業が外国人人材の採用を積極的に行っていますが、一方で採用活動の難易度が問題点になっています。

日本人の採用と違い、言語・文化の違いやビザの取得、永住権の問題など外国人人材を採用する際は対応しなければいけないポイントがいくつかあるためです。

また外国人人材を採用する際には、複数の採用方法があります。そこで次は、どのような採用活動で優秀な外国人人材を採用できるかをご紹介いたします。
 

紹介サービス

多くの企業が行っているのが、紹介サービスの利用です。

紹介サービスとは、外国人人材を採用したい企業と、日本で働きたい外国人をつなげるマッチングサービスのことです。

実際に入社したタイミングで費用を支払う成功報酬型のため、リスクが伴う投資を避けることができます。

費用相場は年収の30%~35%が平均となっており、大きなコストはかかりますが優秀な人材を採用する際には非常に頼りになるサービスです。

また紹介サービスを行っている会社によっては、人材の紹介以外にビザの申請や現地での面接開催のサポート、求人票の制作など多くのサポートを行っている会社もあります。

数ある人材紹介会社の中で特におすすめなのが、株式会社HarmonyforのJob Tree Japanサービスです。(https://job-tree-japan.com/#/

外国人人材目線でわかりやすいサイト作りを徹底しており、必要な日本語レベルや今後の日本でのキャリアについての解説なども行っているため、ユーザーからの満足度も高く、多くの企業が掲載しています。

また、実際に就職を決めた外国人人材のインタビュー記事など、よりリアルな情報が多く掲載されているのも特徴です。

留学生採用

現在日本では約30万人ほどの留学生を受け入れており、約75%がアルバイトとして日本企業で働いています。

国の奨学金受給者に選定されて留学している人も一定数おり、意欲・意識の高い人材が多い点や、年齢が若いため会社の若手人材の不足を解消できるというメリットがあります。

さらに日本語を学習している学生も多いため、ミスコミュニケーションが起こりにくいのも特徴の一つです。

そんな留学生を採用する方法は大きく分けて2つあります。

1つ目が、アルバイトやインターン生として受け入れることです。

多くの学生は生活費を稼ぐために仕事をしながら、大学などに通っています。そのためオフィスの近くに留学生が通う大学がある場合、積極的に募集をかけることをお勧めします。

始めはアルバイトやインターン生として勤務していた外国人人材が、大学卒業後そのまま制社員として勤務を継続するケースも多いです。

2つ目が大学の就職課への呼びかけです。

就職課の職員も日本で働きたい外国人人材の就職先を探さなければなりませんが、そう多くの企業で外国人採用を行っているわけではありません。

そのため就活シーズンが始まる前に、大学の就職課へ外国人採用を行っていることを伝え、協力を仰ぐことで留学生からの応募も従来より多くなる可能性があります。

技能実習生の採用

最後にご紹介するのが、技能実習生の採用です。こちらも大きく分けて2つの方法があります。

1つは企業単独型といわれるもので、海外に支社や取引先がある企業が現地から日本の本社へ人材を採用するパターンです。

この場合実習を実施する日本企業がすべての費用を負担しなければならないため、企業単独型を行っている企業は非常に少ないです。

2つ目が団体監理型といわれるもので、事業協同組合や商工会などの団体が行っているものです。

流れとしては監理団体が技能実習生を受け入れ、団体に加盟している企業が外国人人材を受け入れる仕組みとなっています。

団体には多くの企業が加盟しており、費用の分散ができるため現在多くの企業はこの団体監理型で技能実習生を採用しています。

まとめ

人手不足が深刻化している多くの企業では、様々な手法を使って外国人人材の採用を開始しています。

この他にも多くの採用方法があるため、自社の予算や方針などに最も適した外国人人材の採用活動をおこなってみてください。